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新UIに変わったTwitterで全ツイート履歴をリクエストする

2019年7月にTwitterのUIが変わった。賛否両論あるようだが「ボーダーレス」で「明瞭」で「やわらか」なデザインに変わり、時代性の変化に適合したよいユーザーインターフェースデザインだと感じる。しかしながら実装を急いだためか、あるいは機能の断捨離なのかはわからないが、一部の機能が新UIで表示されていないことがあるようだ。「全ツイート履歴のリクエスト」は今回、新UIで隠されてしまった機能の一つだ(他に隠された機能があるのかは、わからない)。

GoodTwitterで旧UIに戻してリクエストする

Twitterには、リクエストしてダウンロードできるようになるデータが二種類ある。「Twitterデータ」「全ツイート履歴」の二つだ。「Twitterデータ」は全ツイート履歴が閲覧できるhtmlが提供されるリクエストではなく、すべてのメディアファイルのパックとJsファイルで構成されたタイプのものだ。特徴としては、メディアファイルで構成されているために、ファイル容量が大きいことだ。1GB~10GB程度のファイルがダウンロードされることになった場合、リクエストで用意されたデータは「Twitterデータ」だ。

「全ツイート履歴」は、ブラウザを使って全ツイート履歴がローカルで確認できるファイル群だ。jsやcssなどのコード類を参照して描画されるindex.htmlが用意される。またエクセルで分析できる「tweets.csv」もある。

しかし現在のところ新UIでリクエストできるのは、「Twitterデータ」のみだ。ここで求めているのは、ブラウザを使って全ツイート履歴がローカルで確認できるファイル群のリクエストである。そしてそのリクエストのUIが、新UIでは隠されている。そこで、Chromeの拡張機能を用いることで、TwitterのUIを旧バージョンに戻し、htmlデータがダウンロード可能なリクエストのUIにアクセスできるようにすることで、求めているデータを正確にリクエストできるようにする。

手順は以下のようになる。

  1. GoodTwitterというChromeの拡張機能を導入して旧デザインに戻す
  2. ユーザー情報→「コンテンツ」から「ツイート履歴」の欄にあるボタンを押す
  3. Twitterの登録メールアドレスに届いたメールに記載されているダウンロードリンクから、データをダウンロードする

考察

受け取れるのは、やや「惜しい」データ

以上で目的のデータはダウンロードできた。しかし、少し残念だった部分もある。それは「全ツイート履歴」が完全にローカルで構築されたファイルではなかった点だ。私はコードを読み解くスキルがないので、ふんわりとしたものでしかないが、以下の理由から「全ツイート履歴」が外部参照を前提としたコードだといえる。

  1. 「Twitterデータ」のほうが1GB以上だったのに対して、「全ツイート履歴」は20MB程度のファイルである
  2. index.htmlが参照しているメディアファイルは、Twitterの`http://pbs.twimg.com/media/hogehoge.jpg`である
  3. プロフィール画像に最新のものが適用されている

期待していたのは、すべてがローカルで構成された「全ツイート履歴」だったが、そうではないらしい。一方で、「Twitterデータ」ではメディアファイルが完全にローカルで揃うが、htmlを生成してくれないので閲覧性が悪い。

また「Twitterデータ」のほうは、ツイートデータのsource内のテキストデータが以下のように暗号化され意味性が失われている。

"text" : "RT @hogehoge: #tag
\u306F\u3053\u308C\u307E\u3060\u7B2C3\u6CE2\u3060\u3063\u305F\u306E\u304B\u3082\......",

開いただけでは文章を読み解けないため、この元データで閲覧することもかなわない。

このように、リクエストで得られるデータは、「惜しい」データだった。今回のリクエストでもっとも期待に合致したデータは、「Twitterデータ」と「全ツイート履歴」が統合されたデータだったといえる。このあたりのちぐはぐさについては、ユーザーインターフェース移行の段階的な実装に伴って、改善されることを願う。

データはどこまで消えるのか

エスパーすると、Twitterのこれまでのデータをバックアップしたいと思っているとき、人々はたいてい以下のような事態にあると思う。

  1. 凍結対策
  2. 気分転換
  3. プライバシー上の問題

1は、どちらかというと「いかに残すか」の問題だ。アウトプットしてきたログが消えないために、Twitterのみに依存的にならず分散的にデータを運用することが望ましいだろう。一方、2・3については「いかに消すか」の問題だといっていいだろう。プライバシーとセキュリティの領域の問題であり、世界的な潮流として懸念を要する問題だ。

TwitterというSNSの累積的なデータをバックアップするにあたって、こうした「いかに残すか」ではなく「いかに消すか」について疑問を感じるようになった。ただここでは、やや文脈から脱線するため、場所を別の記事にうつして考察することにした。以下の記事で、そうした「ネットワークからいかに消えるか」についてみていく。

備考

ブラウザの拡張機能は、セキュリティリスクの高いものが少なくない。今回導入した拡張機能は、Twitterの新UIに慣れないユーザーに向けて開発された拡張機能だ。本来の目的とは相違した使い方をしているため、データを入手できた後でこの拡張機能が不要であるならば、ブラウザから削除しておくべきだ。

参照

拡張機能を使った隠されたUIへのアクセスは、以下のページを参照した。

以下は、データの暗号化について。

 

この記事を書いた人

伊澄 理夢

伊澄 理夢 / イズミ リム / IZUMI Rhime
2017年3月からブロックチェーンに興味を持って以来、デザインの面から、"NEM"を通じて技術の普及に貢献できる道を探しています。
児童文学と純文学、哲学と現代思想、仏教と禅、黒い服と民族衣装が好きなINTROVERT(内向型)です。
大学ではデザインを学ぶ。